西町北21丁目/a>

西町北21丁目

まともな事を書きます

もっと気軽にシャッターを切りたかったので。

お散歩カメラが欲しくなったんです。ポケットに入って、それでいてよく写るやつを。

 

 ということで、またカメラを買ってしまいました。ついこないだマウント移行で大金を溶かしたばかりだというのに。今回買ったカメラはこれ。

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RICOH GR Limited Editionです。

 

 ペンタックスからのマウント移行を決意した際、誰もが優秀な写真機だと認めるようなZ6をボディに選んだというのに、それに逆らうかのようにAFレンズが1本だけ、他3本は全てMFレンズという至極不便極まりない機材構成になりました。

 もちろんそんなアホみたいな機材構成でも自分が考えに考え抜いて選んだレンズ達ですから全く不満はありませんし、MFでピントを合わせている間にあれこれ考える事ができる分、軽快さと引き換えにはなりましたが、撮った写真のうち『なんかいい写真』が仕上がる打率は以前より高くなったと思います。

 しかしですよ。いくらミラーレスとは言え、やはりフルサイズともなるとレンズを含めた撮影状態のカメラはとても大きくなりました。おかげで「ちょっとカメラ持って外に出かけようかな…」「あのカメラがいい感じに入るデカくない鞄無いんだよな…」「じゃあまあいいか…」と、折角の外出チャンスをみすみす逃した事例は数多いです。

 

 そこで、「Zで軽快さを捨てたならば、その真逆のカメラを買ってしまおう」と思ったのです。軽快さを極めたカメラ、即ち「RAW現像なんぞ気にしないでjpegでバシバシ撮れるコンパクトなお散歩カメラ」を求めました。

 

 とは言え、それなりに綺麗な写真を撮るならばスマホでも十分に事足りる現代、そんな時代にわざわざカメラを買うからには相応の画質であって欲しい。そうなるとほぼ選択肢は限られてきます。

 RICOH GRシリーズとFujifilm X100シリーズです。どちらもAPS-Cセンサーに単焦点を載せたコンデジです。しかし、X100シリーズはポケットへ気軽にぶち込むには少し大きい。そして何より高い。初代でも中古が5〜6万円で流通しています。

 となると、選択肢はほぼGRに絞られます。そして、なんと!GR(無印)とGRⅡはDP3Merrillとバッテリーの互換性があるそうではありませんか!カメラの数だけバッテリーを管理しなければならないのは正直面倒ですし、コンデジ達のバッテリーを一元化できるのは素敵。GRⅢは無印とそのマイチェン版と言えるⅡに比べて小型化していますし、手ブレ補正も搭載して高感度耐性も上がり、写真機として優秀なのはどう考えてもGRⅢですが、バッテリーを共用できるメリットの前ではそんな事は些事、GRとGRⅡの中古市場の監視を始めました。

 

 そこに現れたのが今回買ったGR。世界限定5000台の限定色モデルにワイコン(ヨドバシ価格1.5万)まで付いて5.5万。通常モデルはマップカメラの中古が5万から、ヤフオクやメルカリでは時々3万円台の出物がある相場で、ワイコン付きでこの値段は正直破格です。

 ということで、勢いで買ってしまいました。後悔はしていません。

 

ノクチルカみたいな品名で届いた

 そして我が家にGRがやってきたのが2023年2月3日のこと。夕方前に届いたので流石にNewgearテンションで外に出るなんてことはせず、テンションに任せてZでGRをパシャパシャと撮りまくります。

 フラッシュの下が欠けていたりしましたが、GR無印はどうやら構造的にここが弱いのか、この部分がもげている個体はよく見かけるので気にしないことにします。俺は写真がまともに撮れれば問題ないと外装ボロカスのDP3を使う男だぞ?

 

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 Limited EditionのGRは緑のような青のような、環境光によって表情をコロコロ変える塗装が楽しいです。

 

 …ん?待てよ?

 

 このGR、Limited Editionにあるはずのない装備がついてない!!!!!!!!

 

 これです。レンズのネームリングが違います。なぜ?しかもそう簡単に取り外せるパーツじゃないのに。こんな部分そう簡単に交換できませんし、恐らく一度レンズユニットが交換になっているのでしょう。特別仕様でも修理送りにすると部品が既にないので一部だけ通常仕様のパーツで返ってくるとかよくありがちですし。まあこれも撮るのに関係ありませんし気にしません。

 

 そんなこんなで軽快さを得るためにGRを手にしましたが、まあ楽しいこと楽しいこと。ちょっと散歩に出かけたり、バイトへ行くときなんかに雑にポケットに突っ込んでおけばいつでもサッと取り出してシャッターを切れて、一眼顔負けの高画質写真が撮れるんだから楽しくないはずがありません。

 今まで全てをRAW現像で後処理しながら写真を撮ってきた自分にとって、jpeg一発勝負で写真を撮ると言うのは新鮮で、なおかつ難しいものでした。よくよく見たら微妙にブレていたり、露出をミスったり、ピントが微妙に来ていないカットもたくさんありますが、ちょっとぐらい画の詰めが甘かったとしても「スナップショットってそういうもんだよね」とその一枚を愛せるのは、最強のスナップシューターで撮った1枚だからでしょうか。リコーとGRistが作ってきた『GR』というブランドに完全に踊らされていますね。でも良いじゃないですか。趣味ってそういう物でしょう?

 モノクロ写真の難しさに気が引けて今まであまりモノクロ写真は撮らなかったのですが、GRはついついモノクロで写真を撮ってしまいたくなります。不思議ですね。

 GRが来てから未だ2週間弱ですが、撮影枚数は既に400枚近くになりました。写真の上達にはとにかく枚数を撮っていろいろな撮り方にチャレンジするのが一番ですが、正直、自分の写真の腕は4年ぐらい前で上達が頭打ちになっていたと思っていました。GRを手にして、今までしてこなかった撮り方にガンガン挑戦しながら自らの進化を体感するのが楽しくて仕方ありません。ああ写真ってこんなに楽しかったんだ、上手くなるってこんなに嬉しいんだ、と初心へ帰る事ができました。

 難しい事を考えないで、自由に好きなように撮って良いと初心へ帰らせてくれる自由さこそ、GRを手にすることの本当の価値なのかもしれません。

Kとのお別れ

 皆様に大切なお知らせがございます。

 

 11月某日、6年間お付き合いしてきたあの子と別れました。

 

そうです。

 この子です。2017年の6月、高校へ入学したばかりでまだまだ初々しかったであろう幼気な俺を愉快で楽しい、それでいてどこまでも深く底のない恐ろしき写真ワールドへと誘った張本人(人?)、またの名を『PENTAX K-70 (S/N:7316316)』とも言います。

2017年6月 一眼を手にしてから数週間もしないうちに地下へ赴く当時の俺の野心は相当ではないだろうか。

2017年7月 時には露出をミスって九段下駅を爆発させることも

2017年8月 ちょっとお写真が分かってきたかな?

2017年11月 当時の腕を考えればこの一枚はかなりいい感じ

 お写真スーパー下手くそ高校生だったあの頃から6年の時を経て、随分と写真の腕も上達しました。思えば遠くまで来たものです。今になってからK-70を手にしたばかりの頃に撮った写真を見返したらあまりの下手くそさに恥ずかしくて目を背けてしまいそうですが、そんな頃から写真のいろはどころか、いつしかそれを通り越して「つねならむ」の辺りまでいつの間にか教えて貰ってしまっていました。

 
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 新幹線が跳ねたスプリンクラーの水をぶっかけられたり、防塵防滴をいいことに雪の上に置いたりもしてきました。大事に手厚くといった使い方は全くしていなかったにも関わらず、よく6年間も無事でいてくれたものです。故障らしい故障と言えばバッテリーストッパーの爪が折れて交換のために一度工場送りにしたぐらいです。

 

2018年2月 この頃からRAW現像をするようになる

2019年5月 構図の組み方も現像の仕方も板についてきた

 ペンタックスは数あるカメラメーカーの中でも特に不遇のポジションで有名です。AFが弱い、レンズが少ない、サードパーティーからも見放される、使ってる人間がいない、変態の代名詞のようにされる等々、CanonNikonの優遇のされように比べて、ペンタックスやめて他社に移行しようかな…と思った事は数えられないほどあります。

2020年7月

2020年12月

 それでもこのK-70にしがみついてきたのは何を隠そう、金が無いからです。カメラってやっぱり高いですよね。マウント乗り換えとなると、やはり10万円は下りません。常時金欠、貯金口座が火の車のオタクがそんな金額を用意するのはそう簡単ではありません。それならばKマウントのレンズに金をかけてもっと良いものにしようとしてきた結果、辿り着いたのが標準ズームにシグマの18-35mm F1.8、望遠ズームにDA★60-250mmF4、超広角にSAMYANGの10mmF2.8という三種の神器に辿り着きました。換算15mmから400mmまでそれなりの明るさで、なおかつ荷物が大掛かりになりすぎない素敵な構成です。今でもこの組み合わせはAPS-Cの理想形だと思っているほどです。

 三種の神器が揃ってからはしばらくKマウントへの投資も落ち着きましたが、Kマウントへのお別れは突然やってきました。

 K-70が『黒死病』を患ってしまったためです。

2021年11月

2022年3月

2022年7月

 ペンタックスのエントリー機は代々、伝統的にこの『黒死病』という持病を抱えています。これは絞りを制御しているソレノイドが経年によって磁化して動きが渋くなり、絞りの制御が上手くできなくなってしまう症状です。F1.8までカメラは絞りを開けたつもりでも、絞りがF16ぐらいまでしか開いていなければ、出てくる画は真っ黒の何が写っているかも全く分からない画になってしまいます。「カメラが“黒”い写真しか撮れなくなって“死”んでしまう“病”気」ということで、この症状は誰が呼んだか『黒死病』と呼ばれるようになりました。その黒死病の魔の手がついに我がK-70にも襲いかかってきてしまったのです。

 確かに予兆はありました。2022年の9月頃でしょうか。京都へ行った際には自動露出で撮ったはずなのに写真がやたら暗くなることが時々ありました。思い返せばあの頃からカメラは限界が近づいていて、不調を訴えていたのですね。

 もちろんカメラは機械ですから、黒死病にも治す方法はあります。が、治すにはカメラを分解しなければなりません。流石にそこまでのリスクを負う気にはなれなかったので、黒死病の病状が進行して完全に死んでしまう前に新しいカメラを買おうとようやく重い腰を上げてマウント乗り換えを決意しました。

 K-70が不調を訴える以前の完全体と言える状態で撮れた最後の被写体はリア友のバイクでした。

 

 乗り換え先の候補として考えたのはFujifilm X-E4、SIGMA fp、LUMIX S5、Nikon Z6の4つです。我ながら逆張りオタクらしいラインナップですね。

 候補に上がった機体はX-E4を除いて全てがフルサイズミラーレスです。ただ単純にフルサイズに憧れがあった、とかそういった類ではありません。では何故なのかというと、フルサイズ用レンズを本来の画角で使いたかったからです。カメラに触れるオタクの皆さんはご存知のように、フルサイズ用レンズをAPS-Cのボディで使うにはセンサーが小さい分、レンズの焦点距離に1.5を乗じた焦点距離と同じ画角になります。ペンタックス時代には「このレンズ良さそ〜〜〜」と思っても35mm判換算の画角が微妙すぎてやきもきさせられた事が多々ありました。そのような悩みから解放されるには、やはりフルサイズであることが必須です。ただし、X-E4だけはそれとは別次元の良さがあるので例外としました。

 

 そうして4機の候補まで選んだところからが難しい。なにせどれも一長一短、どれを選んでも満足できるでしょうし、逆にどれを選んでも他の候補しか持っていなかった長所へ思いを馳せる事になるでしょうから。そうして悩み続けていたところ、一つのお知らせが飛び込んできました。

 コシナからVoigtlander MACRO APO-LANTHAR 65mmF2のZマウント版が登場するそうではありませんか。このAPO-LANTHAR 65mm、もともとはソニーEマウント用に生まれたレンズでしたが、フォトヨドバシがEマウント版のレビューをしていた際に掲載されていた作例がものすごくて、持ってもいないのにこのレンズにすっかり惚れてしまっていたのです。

 そんなレンズがZマウントにも登場するというのだから、今まで悩みに悩んでいたのが嘘かのように即決で新しいカメラはZ6に決定されました。あっけないですね。

 

 流石に65mmの1本だけで写真を撮るのは少し厳しいですし、その上アポランの発売日はまだまだ先です。ということでNIKOR Z 24-70mmF4とマウントアダプターFTZが付いたキットと望遠枠にApo-Sonnar T* 2/135 ZF.2を選びました。同じ135mmで大口径かつ写りの評判がいいレンズはシグマの135mm F1.8 DG HSMもありましたし、なんならシグマの方が4万円ぐらい安かったですが、FマウントのレンズはいつかフィルムFマウント機を買った時にそっちでも使えるように絞りリング付きのものにしておきたかったのでAi-P互換のアポゾナーを選択しました。

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注文しました。


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届きました。

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なんか増えました。

 

 おでかけしました。


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『…レンズがとても良いので。』

 そして遅れること1ヶ月、真打登場。これにて役者は揃いました。

 合計で約45万円です。過走行の中古車が1台ぐらい買える金額の買い物を勢いでしてしまいました。ですが、初期投資に金を注ぎ込まなければ、後々から13万のレンズを買うようなことができるほど金の使い方が上手くないことは自分が一番理解しています。せっかく清水の舞台から飛び降りるなら、もっと高い所から飛んでしまいましょう。

 

 そして、今まで6年間頑張ってくれたK-70とKマウントのレンズ達は次なるオーナーの元へ旅立ってもらおうかと思いましたが、そんな矢先、自分の役目が終わったことを悟ったかのように、ついにK-70は真っ暗な写真しか撮ってくれなくなってしまいました。

 その後、K-70をヤフオクへ「黒死病発生のためジャンク」として出品したところ、なんと26000円もの値段をつけてもらえました。まともな状態の中古が3万円台から取引されている中、ぶっ壊れている状態でここまで高く買ってもらえたのは大変ありがたいです。K-70は今、新たな持ち主の元でどのように過ごしているのでしょうか。手術を受けて完全体に戻り、元気に写真を撮っているかもしれませんし、部品取りにされて他のK-70の一部になっているかもしれませんし、そのどちらとも違った今を過ごしているかもしれません。

 

 6年間ありがとうございました。どうか達者で。

 

そして始まるZとの日々

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 さて、6年間も”あの”ペンタックスを使ってきたのですから、いざNikonの最新鋭(言うても型落ちだけど)ミラーレスを使うと、AFが速い!それでいて精度もバッチリ!ファインダーめっちゃ見やすい!レンズがよりどりみどり!しかも中古の弾数も豊富!高感度耐性すげえ!135mmF2のボケすげえ!アポランの解像力すげえ!と驚きの連続です。

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 最新鋭ミラーレスを買っておきながら、不便極まりないMFレンズでレンズラインナップの大半を固める暴挙に出たわけですが、今ではむしろMFで固めて良かったとすら感じています。というのも、MFレンズで写真を撮る際にはピントを合わせる動作をする分、シャッターを切る前に余計に時間がかかるわけです。そうするとその間の時間に「どういう写真に仕上げるのか」を考えるシンキングタイムが発生します。シンキングタイムがある分、「いい感じ」のカットを出す打率はちょっと上がりましたし、そういう意味では軽快さを捨てた選択は間違っていなかったと思っています。軽快にアレコレ撮ってもそのRAWを眠らせていたら意味がないので。

 とは言え、動き物を追うのは厳しいですし、望遠域ではなおのことです。そういった時には24-70に助けてもらうこともできますし、電車博士用にいつかは導入したいと思っている300mmぐらいのレンズは流石にAFレンズにしようと思っています。

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 Zを手にして、そしてKとお別れしてからもう4ヶ月。これからZ6とはどれほどの間のお付き合いになるでしょうか。これからのお付き合いでK-70のように”愛機”と呼べるぐらいまで仲良くなれるといいですね。

いろは坂シャトルランの会 Extra Stage

 これの続きです。

 今回も例に漏れず、他視点がご用意されています。俺が御社へ叩きつけるESを書いている間に2人も先に走っていってしまいました。まあその御社にはお祈りされたんですけどね。クソが

 

2022/11/13 8:00 湯沢ニューオータニ

 おはようございます。深夜にタコ走りをしてから酒を呑んで2時だの3時だのに寝る行為を2日連続でした後だと流石に5時や6時に起きるのは無理があります。起きたら時刻は8時でした。普段家では10時とか11時ぐらいまで平気で寝ているのでそれに比べたらまだ早い方です。

 この宿はオアサ付きのプランで取ったので、オタクが全員起動したら朝食会場へ向かいます。が、流石にこの時間は客が集中するので混雑しており、「順番が来たら呼ぶから部屋に戻っておれ」と追い返されてしまいました。

 仕方がないので部屋に戻り、暇つぶしがてらテレビを点けたらプリキュアがやっていました。今日は俺も大きなお友達に仲間入りです。

 プリキュアを見るのも飽きたので朝食会場の前へ再び向かい、展示されていたでっかいシャンパンのボトルを持つオタクを撮ったりしてキャッキャしていたら順番が来たので朝飯と行きましょう。

 バイキング形式だったので好きな物を取り放題ということで調子に乗っていろんな物を取りましたが、流石は泣く子も黙るニューオータニ、どれも美味い。特にシェフがすぐそこで焼いてくれるフレンチトーストが美味かった。撮ってないので写真はありません。余談ですが、厚揚げの薬味に置いてあったネギだけを撮ってきてムシャムシャと食い始めたオタクには驚かされました。

 

10:25 越後湯沢駅

 飯を食ったらチェックアウト時間が間近に迫っていたので、荷物をまとめてチェックアウトします。おかしいな、大浴場がある宿をわざわざ選んだというのに大浴場に入れていないじゃないか。尋常人間向けホテルは深夜の1時前に宿へ戻ってくるようなオタクのアホみたいな行動を考慮していないので昨晩宿へ戻った頃には大浴場の営業時間は既に終了し、朝はギリギリまで寝こけていたのが敗因です。ネギを食っていたオタクは朝早くに起きて一人で大浴場を堪能していたらしいです。ちくしょう、ずるいぞ。

 チェックアウトを済ませると、宿のすぐ近くにある越後湯沢駅の駐車場へ車を置き、一人は電車に乗って放送収録へ、残りは駅舎内にあるぽんしゅ館へ。オタク一人(↑でボトルを持っているオタクです)はぽんしゅ館と言えばでお馴染みの日本酒試飲コーナーへ消えてゆきました。俺も飲みたかったけど今日は横浜まで運転して車を返さなければならないのでおあずけです。ちくしょう。

 ムカついたので日本酒を3本買いました。全国旅行支援の新潟県クーポンで1000円浮いた上に、JRの駅ナカなのでJRE CARDの3.5%還元対象店舗でもあるので130ポイントぐらい還元してくれます。超おいしい。余談ですが、家にある日本酒の在庫が多すぎるのでこの時に買った酒は未だに飲めていません。

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 越後湯沢駅を一大ターミナル駅たらしめたと言っても過言ではないはくたか号亡き今、在来線ホームはすっかり寂しくなってしまいましたね。駐車場が新幹線の高架下という在来線がすぐそこに見えるロケーションだったので、寂しいホームを眺めながら停まっていたほくほく線の車両を撮っていました。

 放送を録りに行っていたオタクが湯沢の新幹線ホームで新幹線の放送を取っていると聞いたので、折角ならばと俺も新幹線を撮りに入場券を買ってホームへ上がります。

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─ あなたは今標高365m ─

 「あなたは今」ってのが情緒があっていいですね。全方位をスノーシェッドに囲まれた薄暗い新幹線ホームもいかにも新潟の新幹線駅といった感じで趣深いです。

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 そんな薄暗い駅へ『とき315号』として駅に滑り込んできたのは、240km/hで疾走する二階建ての大きな壁でも、青と緑を纏った団子鼻の彼でも無く、自分の中では北陸新幹線の顔だとばっかり認知していた車両でした。200系に乗って三条にある親の実家へ帰省していた幼少期の記憶にある上越新幹線とはすっかり別物になってしまい若干の哀愁を感じますが、諸行無常、やはり時代の流れには逆らえませんし、E7系もかっこいいので現実から目を逸らしてばかりいないで、いい加減現実を認めなければいけないのでしょう。

 

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 駅という物は元来、様々な場所から来て様々な場所へ向かう様々な人たちが行き交う人間のジャンクションとして生まれた施設です。技術の進歩が進み、車に主役の座を奪われた現代日本の地方社会でかつての輝きを失ってしまった駅も多数ある中、ここ越後湯沢の新幹線ホームは新幹線がその速達性を武器に地位を保ち続けているおかげか、先ほど見てきた在来線の駅に比べて、こちらは未だに『人々のジャンクション』としての輝きを失ってはいないように見えます。

 

13:40 大白川駅

 湯沢で泊まった最大の目的は昨晩の石打終の取材だったので既にタスクは無く、もう帰ってもいいところではあるのですが、流石に朝っぱらから帰ってしまうのは勿体ない、ということで只見線の駅巡りをしに行きます。

 と言うのも、この旅行の参加者は俺を除いて全員が下車作者*1。彼らの動画に不可欠な物といえば駅名標をはじめとした駅の風景画像です。しかし、只見線のような本数があまりにも少ないドが付くようなローカル線の駅を全駅取材するにはかなりの時間を要します。密かに只見線全駅取材計画を立てていたらしいオタクの立てた旅程を見ましたが、駅間徒歩を使いまくっても丸3日かかるらしいです。正気の沙汰ではありません。なのでこの機会に行ける範囲の駅の取材は済ませてしまいましょう。

 只見線に並行して走る道路が大白川駅から先、新潟-福島の県境越え区間が通行止めになっているそうなので今回は大白川から手前の新潟県区間を全駅回収します。

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 13:12小出-13:56大白川の会津若松行きがちょうど迫っているタイミングだったのでどこかの沿線で撮ろうかとも話していましたが、生憎にも良さげな所は無かったので大白川駅まで来てしまいました。ここは大人しく駅撮りと洒落込みましょう。

 大白川駅は駅舎に併設されてそば屋があります。このお店がなかなか評判いいようで、駅ではなくそばを求めて多数の人が訪れるのだとか。駅の周りは田舎のローカル駅の前とは思えないほど車で溢れかえっています。

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 1日にたった3本だけの県境越え列車です。そんな列車でも乗る人がいるのだからこそ、災害で甚大な被害を受けてもなお復旧させる事ができたのでしょうか。いくら人々の移動は車が主役になったとは言え、やはり鉄道が町のシンボルである事は未だ変わらないようです。

 会津若松行きの列車が来る少し前から空模様が怪しかったのですが、大白川駅を撤退するころには雨がパラつき始め、入広瀬駅に付く頃には雨具無しでは厳しい勢いになってきました。旅行装備、ましてや車旅行のつもりだったオタク達はもちろん傘なんぞ持っておりません。駅取材は駅前に車で乗り付け、爆速で駅の写真を撮影して車へ乗り込み、再び次の駅へ向かう駅取材タイムアタックの様相を見せ始めました。

 ということで、只見線駅巡りTA、始まるよ!!!!!一行が大白川駅を出た14:15でタイマースタートです。

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14:25(10min)─入広瀬駅回収。

 

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14:38(23min)上条駅回収。

 

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14:47(32min)越後須原駅回収。

 

時刻不明魚沼田中駅回収。俺は現金を下ろそうと思ってすぐ近くにある郵便局へ行っていたので写真がありません。まあ日曜日だから閉まってたんですけど。写真を取っていないので時刻の記録も残ってません。

 

 

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15:05(50min)越後広瀬駅回収。

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 やば……なんか心霊写真撮れちゃったんだけど……こわ……(※幽霊のプライバシー保護のため顔にボカしをかけています。)

 

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15:15(1h00min)藪神駅回収。小出駅は訪問が容易なので今回の駅巡りには入っていません。よってここでタイマーストップ。

 オタクが立てていた公共交通と徒歩のみで巡る3日がかりの旅程ではおおよそ半日かけて巡っていた大白川から手前の新潟県区間をものの1時間で全て回収してしまいました。車ってすごいですね。そりゃあ地方のみなさん車で移動しますよね。鉄道に触れる駅巡りをしていたはずなのに、その立場を脅かしている存在の有能さを体感してしまいました。

 

 またまた余談ですが、駅巡りをしている最中、道路沿いに珍しい看板を見つけました。

 これです。この看板を見つけた時はハンドルを握っていたので写真を撮れず、ストリートビューから引っ張ってきました。なんの変哲もないセブンの看板なんですけども、これ結構貴重なんですよ。

 今回の旅とはほぼほぼ関係ないセブンの話がしばらく続くので折りたたんであります。気になった人は読んで下さい。

 

クリックして余談を見る

 この看板の何が貴重かと言うと、「コンビニエンス」が残っているセブンイレブンの看板というのが非常に貴重なのです。

 このロゴ自体は創業時から変わらずお馴染みのセブンイレブンですが2004年にセブン&アイホールディングス入りしてからは7&iのロゴを表に出すようになり、店先のポール看板などは軒並み7&iの新ロゴに置き換えられてしまいました。

 これが未だに残っている場所はかなり数が少なく、戸田公園駅西口店や岩槻上野2丁目店など、何故か残っているのが数店舗発見されているのみで、残されている店舗からも何かの拍子に突然更新されて消失したりします。

戸田公園駅西口店(21年1月)

22年3月 無くなってる…

戸田公園駅西口店も21年のストリートビューでは存命だったものが翌年には消失してしまったりするので、こんなところにコンビニエンス付きのロゴがいてすっかりテンションが上がってしまったのです。

 さて、そんな希少な昔のロゴが残っている看板があるのならば、その先にあるセブンもきっと素敵なオールドセブンに違いありません。件の看板は上矢印の下にいかにも何かを塗りつぶした痕跡があるので、ストリートビューを遡ると

 かつては「あと4km」と書いてあったようです。

看板から830mの場所に魚沼広神下田店がある

 googleマップを見てみると、この看板の地点から1kmもない場所にセブンイレブンがありました。「あと4km」より手前に新しく店舗ができたので塗りつぶしたんでしょうね。

 もちろん、看板から4kmの場所にもちゃんとセブンがありました。広神押切店です。

さ~~~~~てどんな素敵なオールドセブンが待っているのかな~~~~????と思って見てみたらなんの変哲もない綺麗な新しいセブンが建っていました。しかし、googleマップのレビューを見たところ、店舗の建て替えをしているようです。

 そこで、ストリートビューで時を巻き戻してみると、

 超いい感じのセブンが出現しました。正方形のファザード看板と三角屋根がキュートですね。外壁の模様やドアの取手が赤丸でないのを見るに、最古参クラスではないように見えますが、それにしてもなかなかいい雰囲気ですね。オタクの血が騒いじゃうな。

「コンビニエンス」付きのロゴはかなり数を減らしていますが、正方形のファザードを掲げた店は未だにけっこう多く残っているので、こういった無駄知識があると旧ファザードが残っているセブンに遭遇すると少し嬉しくなれたりします。

平塚にもある

東㊙大学の近くにあるセブン(旧南金目店)から居抜きで引っ越し屋を経て現在はパン屋になっている物件。三角屋根と色濃いめの外壁からけっこう古参の店舗であることが伺える。

 どんなジャンルにおいてもやたら詳しい人というのは一人や二人いるもので、セブンイレブンの店舗に関してはこの記事が詳しく書いてあります。これで君もセブンイレブンオタクの一員だ。

閑話休題。話を戻します。

 

15:40 原信 小出東店

 只見線の駅巡りを済ませたら日曜でもやっている小出の郵便局へ寄らせてもらい無事に現金を財布にチャージし、流石にそろそろ腹が減ったので昼飯を食いに行きます。まあ既に午後の4時前なんですけどね。

めっちゃ雨降ってる

 やってきたのは新潟県民にお馴染み、ローカルスーパーの原信です。最近は群馬や長野にも出店しているらしいですね。新幹線の車窓から赤いHの看板が見えると「新潟に来たぜ」と感じていた幼少期を思い出します。

 やはり旅の楽しみと言えばローカルスーパー徘徊でしょう。土産物に売っているようなご当地土産も良いですが、スーパーに売っているような地に足の着いたご当地物の方が俺は好きです。

 土産を色々と買い込んだら、店内のイートインで昼食(?)のお時間です。

 新潟っぽさを求めてタレカツ丼と、デリカコーナーで激推しされていたハンバーグを食います。食い始める前に写真を撮り忘れてたのでハンバーグは食いかけです。タレカツ丼はごくごく普通に美味いタレカツ丼でしたが、ハンバーグは箸を入れた瞬間めっちゃ肉汁出てきてすごかったです。流石は激推しするだけある。

 

 腹ごしらえを済ませたら、いよいよ帰らなければなりません。小出ICから高速に乗り、新潟にお別れ…

かと思いましたが、新潟県クーポンを消費しきれていなかったオタクのお買い物がてら、塩沢石打SAでしばし休憩。

 コシヒカリの米袋を再利用したポーチなるものが売っていたので買ってしまいました。こういうの面白くてつい買っちゃうんですよね。家に家畜用大麦の袋を再利用した手提げバッグと土佐米の米袋を再利用した手提げバッグがあります。ちなみにコシヒカリくんは現在筆箱として活躍してもらっています。

 塩沢石打SAでオタクがクーポンを消費して笹団子を買ってきておすそ分けしてくれたので、「まあ笹団子とか新潟の帰りに買ってきてしょっちゅう食うけどな…」と思いながら食べたらめっちゃ柔らか!!!!! なにこれ?????

 新潟へよく行く人ならば理解者になってくれると思うのですが、笹団子って新潟土産の大定番だし毎回必ず買ってくる割にはなぜかいつも消費を後回しにされ、すっかり固くなってしまった物を食べるパターンが大多数なんですよね。よくよく考えれば買ったばかりの笹団子を食べるのは初めてです。なるほど。笹団子って買いたてだとこんなにも柔らかいのか、と新たな発見を得ました。

 

20:15 セイコーマートさいたま今羽

 今度こそ本当に新潟とおさらばです。セレナくんの超優秀なプロパイロット機能で関越道を爆走し、渋川で高速を下り、下道で帰ります。この頃には既にみんな旅行からの帰宅時特有の鬱症状が見え始め、それに抗うかのようにテンションもおかしくなって参ります。頭のネジが一本、また一本と外れてゆくにつれて段々と声量がおかしくなってきます。高速では自動運転に頼っていたとは言え、そろそろ鎌首をもたげてきた疲労感と少しの眠気に抗うように俺も数年来発していなかったような陰キャにあるまじき声量で応戦します。オタクが「ウィ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ナイスネイチャで~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっす!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」と雄々しい声を上げながらウマ娘の育成をしている様子をBGMに車を転がしていたらいつの間にか埼玉まで戻ってきてしまいました。ナイスネイチャってかわいい見た目と違ってあんなに雄々しい声だったんですね。ウマ娘なのでもっとかわいい声だと思ってたよ。

 

 せっかく埼玉に来たので北海道に寄ります(支離滅裂)。オヨルはセイコーマートです。ホットシェフの豚丼、なんだかんだでこの時がお初だったんですが美味いですねこれ。

 車を返すのは俺だし一度荷物を下ろしに家に寄ればいいかと思い、セイコーマートで買えるお気に入りの液体をここぞとばかりに買い込みます。デザートにアイスも一緒に買っちゃいましょう。美味かったです。

 

2022/11/14 0:00 横浜駅付近

 埼玉まで来たら東京はすぐそこです。流れが好調な夜の道路をかっ飛ばし、まずは東京駅で深夜バスに乗り名古屋へ帰るオタクを一人放出、大井町で一泊するオタクをまた一人放出し、ついに神奈川県に戻ってきてしまいました。2日前に見覚えのある第二京浜の車窓が否が応でも我々を現実へ引き戻そうとしてきます。余談ですが、大井町のあたりで突然鼻血が出てきたのでオタクにティッシュを貰って鼻に突っ込みながら運転していたらめちゃくちゃ笑われました。

そして誰もいなくなった

 鶴見でさらに一人放出し、時計の針がてっぺんを超えようとしている頃には横浜駅付近で最後に残ったオタクを放出。ついに一人になってしまいました。あんなに賑やかだった車内もすっかり静かになってしまい、カーステレオから流れる音楽だけが俺の味方です。

 日中であれば大混雑な国道1号横浜~戸塚の区間もこの時間は流石にガラ空き。0:30頃にはマイホームタウンに戻ってきてしまいました。

 3日間のタコ走りに付き合ってくれたセレナくんもガソリンが減ってきていたのでご飯を与え、色々と買い込んだ物や重い荷物たちを家に放り込んで身軽になったらセレナを返却しに行きましょう。

 ここでゴール。長旅に付き合ってくれたセレナともお別れです。2日前の出発時、トリップメーターのリセットを忘れて15kmほど走ったところでリセットしたので、しめて1200km弱を走ってもらったことになります。この1200kmの間に約40Lの給油を2回したので、ガソリン代がリッター155円として計算しても12400円分が浮いたことになりますね。本当にe-シェアモビ様々です。タコ走りの味方。これからも戸塚のステーションを残していてほしいですね。雨の新潟を爆走してきたのでリアはすっかりドロドロです。

 

 久々の大人数旅でしたが、やはり気の合うオタクとの旅行は超楽しい。いつもの一人旅とはまた違った良さがありますね。賑やかな分旅の終わりに訪れる賢者タイムは強烈ですが。

 旅の道中では「またこのメンバーで旅してえな」とみんなで話したりしていましたが、一人は今春から社会人、俺ともう一人も来年には社会人(予定)なので、このメンツでこんなアホみたいな旅ができる機会はもしかすると最後なのかもしれません。できるといいな…しようぜ…

 ということで、今回の旅行記はここで筆を置きたいと思います。読んでいただきありがとうございました。

 最後になりますが、どうぞ他視点も見ていってください。よろしくお願いします。

1日目

 

2日目

 

3日目

*1:大変な途中下車シリーズ(鉄道系音MAD)の作者のこと

小さな怪物を乗りこなせ

こんばんは。

 

 今日はNewgearの話です。まあ9月ぐらいに買ったやつなんですけど。

 作例溜まったら書こうかな〜と思っていたら出不精すぎて全然作例が溜まりませんでした。逆に書ききっていないNewgearが渋滞する始末。なんてこった。渋滞してるやつも追々書きます。やる気があれば。

 

 とまあ前置きはこの辺にして、9月に我が家へやってきたのはこちら。

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SIGMA DP3 Merrillです。

 SIGMAのDPシリーズと言うと、カメラにちょっと詳しい方なら皆さんご存知のfoveon X3イメージセンサーを搭載したコンデジファミリーですが、その中でもDP3 Merrillは換算75mmと中望遠のレンズにMerrill世代のAPS-C判センサーを合わせた一台です。

 

 このブログを見に来る人間みんながみんな変態カメラに詳しいカメラオタクではないのでFoveonセンサーについて解説すると、簡単に言えば『理論上は普通のカメラの3倍とか4倍ぐらいの解像力を誇る変態イメージセンサー』です。

 一般的なデジタルカメラ達は数百数千万とある画素のうち、全体の1/4の画素に赤色、1/4で青色、2/4で緑色の色のカラーフィルターが感光素子の上に乗っており、この各色の画素は基本的に3色4画素からなる集合体が無数に並ぶように配列されています。これがいわゆるベイヤー配列という奴です。ベイヤー配列では1画素で1色しか明るさを感知できないので周囲にある他色の画素の色情報から「だいたいこんなもんだろ」と足りない色情報を補完しています。

 即ち、実質的に生の情報量は画素数の1/3~1/4程度なわけです。しかし、このFoveonセンサーはなんと、1画素で3色全ての色情報を取得できます。

 

は?

 

 ね?変態的でしょう?他のカメラが4画素で補完し合って3色の色情報を絞り出しているというのに、Foveonはそんなのお構いなしに1画素で全て完結するわけです。おかげで補完のないピュアな情報がギチギチに詰まった緻密な画を出力してくれるわけです。

 理屈としてはイメージセンサーに用いられる半導体の材料でお馴染みのシリコンは光を透過できるので、その特性を用いて縦方向に画素を3つ重ねているらしいです。変態ですね。

 そんな素敵な変態テクノロジーが実用化されたならば、今や全世界のカメラがFoveonセンサーになっていてもおかしくはないのですが、そうなっていないのはFoveonセンサーは現時点の技術ではとんでもないじゃじゃ馬だからです。ベイヤーセンサー機では今となってはISO3200やISO6400まで感度を上げても画像が崩壊するほどノイズは乗りませんが、じゃじゃ馬のFoveonちゃんはそうはいきません。ISO400から早くもノイジーな写真を吐き出し始め、ISO1600なんて使おうもんならもうこの世の終わりのようなノイズまみれの画が出てくるようになります。他にも細かいFoveonの弱点は多数あるのですが、とにかく特性がピーキーすぎるのです。

 とは言え、低感度で撮れば圧倒的解像感を誇るとんでもない画を出力してくれるのですから、この画に魅せられ、やがてFoveon機を購入してしまうカメラオタクは少なくありません。現に俺もその一人です。

 

 オタクの物欲には波のように「ウワー今アレめちゃくちゃ欲しい〜」という時期があるかと思いますが(あるよな?)、一期に1回ぐらいやって来るFoveon機欲しいウェーブがちょうど来ていたタイミングでヤフオクにお安いDP3が出現、さらに乗り換えた旧いスマホヤフオクに出して1万円と少々の臨時収入を得ていたのも追い風になり、まんまと落札してしまいました。4万で落として1万はスマホ売った金で相殺したので実質3万円です。だいぶ安いんじゃないでしようか。

 まあ安いものにはそれなりに理由ってものがあるのが世の常で、このDP3は何故安かったかと言うと、外装がボロボロだったから。見てくださいよこれ。

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モニターの尋常でない傷!
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打痕!しかもタッチアップペイントで隠してある!でも写真は普通に撮れるらしい!写真が撮れるなら問題ねえ!

 あと、コマンドダイヤルも動作不良が生じているとの事でしたが、接点復活剤をコマンドダイヤルに塗りたくってグリグリ回してるとあっさり復活しました。コマンドダイヤルの接触不良はDPシリーズに先祖代々続く持病らしいですね。Merrillの後輩であるDP Quattroも相変わらずみたいですし。

 

 ボロボロの外装は特に気にしませんし、唯一の懸念事項だったコマンドダイヤルの暴走も解決したのでこれでパーフェクトです。写真を撮りに行きましょう。

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 DP3がやってきた1週間後、リア友と京都に行きました。もちろん一眼やフィルム機も含めて所有機材を全て鞄に詰めて持っていきましたが、Newgearのテンションが全く抜けていないので結局ほとんどDP3で写真を撮っています。クソでかい上に重い鞄を背負って行った意味が全くありません。ちくしょう。

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 実際外で振り回してみると、中望遠のコンデジというものは超楽しい。最高です。かつて一眼の単焦点デビューに購入し、画角が合わずに手放してしまったあの時の50単と同じ画角であることが俄に信じがたい。この超楽しい画角を味わえるコンデジがDP3MerrillとQuattroの2機しか世に存在しないのが信じられません。もっと増えてもいいと思います。

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 75mmというのは町を徘徊していて少し遠くに見えたいい感じな景色を収めるのに丁度いいのかもしれません。もちろん駄々っ子Foveonちゃんは全然AF早くないので最強のスナップシューターことGRシリーズのようにサッと街の景色を切り取ることはできませんが、K-70+18-35mmF1.8よりは比べ物にならないほど軽快に写真を撮ることができます。

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 そして見てくださいよこの表現力。京阪宇治駅の近くにある橋で撮った画です。水のあたりとか超キモいですよね。ヤバいですよね。

 

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 古都らしからぬ現代的で大スケールの建築が魅力的な京都駅です。駅の中を歩く人達を75mmの画角で俯瞰すると超楽しいです。

 

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 そこから少し時は流れて10月に池袋界隈に用事があったのでDP3を持っていきました。池袋から適当にフラフラと歩いていたらいつの間にか雑司が谷方面に抜けていたので都電沿いを歩く方向にシフトします。

 

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 夕暮れ時は空の明るさも少し柔らかくなり、ド日中ほど白飛びしやすいわけではありませんが、Foveonはハイライトがすぐ大爆発するので油断できません。

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 一例に京都のカットを再び出しますが、このカットはハイライトが大爆発したものを現像でどうにかした一例です。参考にRAWを読み込んだまま無編集のストレートの状態も見ていただきましょうか。

これです。京都市に核爆弾が投下された瞬間を収めた貴重な一枚です。

 まあこれだけ大爆発していてもここまでリカバリーが効くのですが、雲のあたりをよく見ると薄く緑や赤の偽色が生じている箇所があるのが分かると思います。特に画の左上あたりは顕著ですね。

 シャドウの階調はかなり余裕があるので空が爆発する時は躊躇なく露出を下げましょう。暗い分には現像でどうにでもなります。閑話休題

 

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 この時のお散歩カメラはDP3がどの程度のシビアな環境までなら耐えうるのか試すという一面もありました。ということで日が落ちて暗くなり始めようが構わず虐め倒します。

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 タイミング良く踏切が下りたので電車を入れようと思いましたが、シャッターのタイムラグが思いのほか大きく電車の位置が微妙になってしまいました。精進が足りませんね。

 こういった画の中を高速で横切る被写体を収めるとなると俄然シャッターボタンを押すタイミングがかなりシビアになってきます。え?連写?ある訳ないじゃないですかそんなの。

 

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 学習院下に辿り着いた頃にはすっかり暗くなってしまいました。ここで撮った写真を最後に「流石にこれ以上暗いと無理だな」と思いカメラをカバンに仕舞いました。

 さて、先ほど俺は「シャドウの階調にはかなり余裕があるので露出は躊躇なく下げろ」と言いました。あれは嘘です。

 Foveonは受光原理の特殊さ故か、光量が足りないとシャドウ部の色が崩壊します。

 先ほどの画像からシャドウをガバっと持ち上げたスクショがこれです。軌道にマゼンタ色、木に緑色の偽色が盛大に生じているのが分かると思います。とても見られたもんじゃありません。つまり、かなり暗いシチュエーションではモノクロにしなければ実用的な画は吐き出してくれません。モノクロ写真はかなりセンスが問われるのでセンスのない俺は困ってしまいます。

 

 そんなピーキーで扱いづらいFoveon機も、なんだかんでで使っていて楽しいのです。写真機としては間違いなくDP3より優秀なK-70やZ6よりもこちらの方が写真を撮っていてワクワクします。それはきっと『不便だから』こその楽しさなのでしょう。オタクの趣味は往々にして行く所まで行くと不便を乗りこなして面白として楽しむフェーズがある物だと思っています。令和の時代にわざわざMTの車に乗るようなものです。

 現代の写真オタクが不便を楽しむにはフィルムカメラを嗜むのが圧倒的に主流派ですし、実際に俺もフィルムカメラでも写真を撮っています。ですが、やはりフィルムカメラランニングコストがかかります。現像まで入れるとフィルム1本に3000円が溶けるのでやはりお財布には優しくありません。不便を楽しむという事自体贅沢な事なのであまりケチケチしたくはありませんが、1本撮るごとに軽くなる財布から目を背ける事はできません。

 対してFoveonはデジタルカメラなのでランニングコストはほぼゼロです。しいて言えばバッテリーを充電する電気代ぐらいです。しかし何も考えず適当にシャッターボタンを押すだけでは綺麗な写真を撮らせてはくれません。デジタルカメラでありながらどこかフィルムカメラ的な難しさを秘めているからこそ、その難しさに向き合うのが楽しいのかもしれません。

 

 写真が溜まったらブログに書こうと思ってはや四半期、ここに出した写真以外にも何枚か写真を撮りました。まあ癖が強いカメラではありますが、フィルム機ほど気難しい機体ではありません。jpeg撮って出しの画はゴミカスなのでRAW現像必須ではありますが、RAW現像に親しんでいるオタクであれば撮る上で考える事が少し多くなるだけで思っているほど気難しいカメラでもありませんし、Merrill世代はかなり値段もこなれて来ています。そこのあなたもFoveonワールドへ足を踏み入れてみませんか?

いろは坂シャトルランの会 現在記録:5回

ni4mc.hatenablog.com

2141.hateblo.jp

are1026.hatenablog.com

eastmt72.hatenablog.com

これの続きです。主目的である足尾終の収録は達成したので後はもう何でもできますね。

are1026.hatenablog.com

他視点もあります。

(12/16 21:43追記)

他視点が増えました。ザキヤマとは1時間差だったので僅差でしたね。

eastmt72.hatenablog.com

 (追記終わり)

 

2022/11/12 6:30 日光グランドホテル ほのかな宿 樹林

 おはようございます。昨晩寝たのがなんだかんだで3時前だったので睡眠時間は4時間もありません。ヤバいね。

 せっかく温泉宿に来たので朝も温泉で目を覚まし、湯元温泉を徘徊しに行くというオタクにお散歩カメラがてら付いていきます。お散歩カメラなので重量級レンズは宿に置いて50単と24-70の2本だけでレッツゴー。

 

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〽今日は天気が良いから 右手にカメラ持って出かけよう

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 秋の日光は紅葉の名所だそうで、紅葉を一目見ようといろは坂が大渋滞するそうですが、もちろん日光の最奥地たる湯元温泉も例外ではなく、朝日に照らされた紅葉がお散歩に出た俺たちを出迎えてくれました。紅葉は逆光で太陽光に透かして撮るのが好きです。

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 これは70mmで撮ったのに写り込んだ山の稜線のせいか魚眼レンズで撮ったっぽくなった一枚。こういう変なのがたまに撮れるから写真って面白いですよね。

 

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 湯ノ湖に来ました。湖面に靄が生じているので「まあ夜の間は気温氷点下1℃とかだったもんな…」と思っていたら湖の片隅で温泉が湧いているらしいです。温泉が湧いている箇所はかなりモクモクしていたので、きっと温泉で水温が温くなっているのもこの靄の発生に一役買っているんでしょうね。知らんけど。

 

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 朝の日差しを浴びながら引き続き湯元温泉を徘徊していたら足湯を見かけました。生憎この時間は入らせてくれないようですが、お湯は常に引き込んでいるのかモクモクしているのが見えます。

 

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 そしてやって来たのが湯元温泉の源泉湧出地です。湯本温泉で画像検索するとほぼここが出てくる(オタク調べ)ので湯元温泉の最重要スポットみたいですね。足湯がモクモク、湖までモクモクしているような場所ですから、ここも例に漏れずモクモクしています。

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 温泉成分のせいか、地面がかなりおどろおどろしい色をしていました。自然界にこんな色の液体ってあるんですね。理系ですが工学の人なので物質系の事はよく分かりません。

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 宿に帰る道中、かなり紅くなっている紅葉を見かけました。紅葉には夜間の冷気と朝の日照が大事だそうですから、これだけ光を浴びやすい場所に生えているとやはり綺麗に紅くなるのでしょう。

 

10:00 戦場ヶ原(三本松茶屋)

 かれこれ1時間弱のお散歩カメラを終えて宿へ戻ると他のオタク達も目を覚まして出撃の準備が完了していたので、9時ごろにセレナへ乗り込み戦場ヶ原へゴー。

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 駐車場のすぐ近くにあった展望台から戦場ヶ原を眺めはしましたが、ただひたすらに原野が広がっているだけでかなり印象がうっすい場所でした(失礼)。さっき調べたんですがここは元々湖だった所が埋まって湿原になったって場所だったらしいです。そりゃあ遠くから眺めるだけじゃなんも面白くないわな。

 

焼きカレー。クソほど熱かったけど美味かったです。

 2~3分ほど眺めて撤退し、宿で貰った一人あたり3000円のクーポンを消費がてら駐車場に併設されていたレストハウスで朝飯です。この時点で既に時間は10時。既に朝飯というよりはブランチの時間帯ですが、三本松茶屋の飲食営業が10時からだったので仕方ないです。

 

11:30 中禅寺湖

 4回目のいろは坂へ突入する前に折角なので中禅寺湖の周りを徘徊します。

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 紅葉真っ盛りの日光は最盛期ですから、駐車場ももちろん大混雑しています。この駐車場に入りたい右折待ちの列が500mぐらいは続いているんだからすごいですよね。最初はこの列に仲間入りしようかとも思いましたが、裏通りに入ったら空きのある駐車場を発見したので待ち無しで入れました。この列に並んでる奴全員バカです(ひろゆきに影響されたガキの物真似)

 

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 るるぶだかまっぷるだかに載っていた和菓子屋に来ました。俺は財布を車の中に置きっぱなしで来ていたので何も食いませんでしたが、饅頭や最中を食うオタクもいました。饅頭と最中以外にも羊羹が一押しらしいです。あんこに自信があるんですかね。

 

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 奥日光観光の大定番こと中禅寺湖に来ました。スワンボートがあちらこちらに浮いていて楽しそうですね。

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 湖岸にある木もたくさん太陽光を浴びられるからかバッチリ紅葉しています。めっちゃ秋って感じですね。これ以外にもフィルムで何枚か写真を撮ったのですが、フィルムを未だに使い切っておらず、データが上がってきていません。おでかけの時にしかカメラを持ち出さないオタクなので1本使い切るのにめちゃくちゃ時間がかかります。

 

13:00 日光だいや川公園

 中禅寺湖を眺め終えたら、またまたいろは坂を下って下界へ向かいます。今までのいろは坂は他のオタクがハンドルを握っていたので今回初めていろは坂での運転です。先行車にめちゃくちゃ遅いキャンピングカーがいるせいで俺はなんも悪くないのに後ろからS660にバチクソ煽られたり、バッテリーがフル充電になったせいで回生ブレーキがほぼ効かず、フットブレーキを使わざるを得ないおかげで絵に描いたようなサンデードライバーの如くブレーキランプをピカピカと光らせたり、追い越し禁止の所を先述のS660がブチ抜いて行ったり、山を下りきってからも東武日光駅付近までひたすら続く渋滞に捕まったせいで牛歩で進まされたりと、とても愉快で楽しい20km1時間のドライブでした。

 さて、日光にまで来て公園で何をするかと言うと、バドミントンとキャッチボールです。

 拗れた青春時代を送ったせいで運動部のウェイ達へ日夜恨み言を連ね、体育の授業では体育館やグラウンドの片隅で縮こまっているようなオタク達にしてはやけに活動的なアクティビティですが、どうやら拗らせていたのは俺だけだったようで、みんな運動能力には覚えがあるようです。人間がオタクに擬態するのは反則です。

 残念ながらバトミントンはラケットが2本、グローブも2つしかご用意されませんでした。悪いなのび太、この公園は4人用なんだ。高校時代に体育の授業でサッカーをやった際、動ける人の邪魔にならないようにコートの過疎地で試合を見守るのに徹していたらウェイ達から『監督』と揶揄された経験があるほど運動能力が壊滅している俺は大人しく撮影班になりましょう。

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楽しそうですね。

 途中木の枝に引っかかったシャトルを回収すべく音鉄アイテムの延長棒が召喚された以外はおおむねオタクらしい出来事もなく、つつがなくスポーツ大会が続きます。

 途中からキャッチボール勢のグローブが装備解除されて4人用でなくなったので参加したり、いつの間にかボールを取りこぼした奴がスクワット5回するようになったり、それが繰り返されるうちにいつの間にか連帯責任で全員でやるようになったりと、ルールもないスポーツはよくわからない方向へ向かってゆきます。流石にスクワットをしすぎて(余談:翌日以降軽い筋肉痛になった)疲れたので最終的には2人分のラケットをオタク達でグルグル回しながらバドミントンをしていました。

 そんなこんなでオタクらしからぬ健康的な遊びをしていたらいつの間にか2時間弱が経ってしまっていました。流石にそろそろ撤退しましょう。

 

15:10 イオン今市店

ジャスコ今市店

 今晩の宿は栃木県外に確保していますが、一人あたり3000円、即ち15000円分が与えられた全国旅行支援のクーポンは残っています。ということでイオンでお買い物です。

きみもヴァンパイア いいよ 吸っちゃっていいよ 「もう無理もう無理」だって 言わせてほしい きみ以外では絶対にいけない ほら絶賛させてよ

 資金はたっぷりあるので何でも買い放題です。あるオタクはウォッカを買い、またあるオタクはオロナミンC大人買いしたり、あまりにも微妙な味から『泥水』の異名で一部界隈から人気(?)を博す『トップバリュベストプライス 砂糖不使用 カフェラテ』に挑戦したり、またまたあるオタクはチップスターを爆買いしたりしていました。俺は普通に今晩飲む酒とつまみを買いました。

 

17:15 三本松茶屋 そして峠越えへ

 これでもまだまだ資金は尽きません。今晩の宿へ向かうため5度目のいろは坂へ挑み、朝飯を食った三本松茶屋を再び訪れて土産を買い込み、無事に15000円分のクーポンを使い切りました。これでもう栃木県に思い残す事はありません。ということで奥日光の最奥地からそのまま群馬県は沼田の方面へ抜けて新潟県の宿へ向かいます。

 だいや川公園からここまでは他のオタクへドライバーを交代していましたが、ここからは再び俺がハンドルを握る番がやってきました。行くぜ新潟。さ〜て宿までルート設定しようかな〜

 

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は?

 

 線形がキモすぎる。親に向かってなんだそのうねりは。

 後ほど調べるとこの国道120号線の県境越え区間は金精峠なる名前だそうで、冬季には通行止め規制を食らうような過酷な環境らしい。

 Wikipedia曰くR120は日本ロマンチック街道の一角に名を連ねているらしいですが、ひたすらに続く鋭角コーナーやヘアピンカーブの数々、群馬県に入った途端ガバガバになる路面舗装、長い間続く下り坂でまたもや効きが弱くなる回生ブレーキ、後ろから爆速で迫ってくるFKシビック等々、ロマンチックさなぞあったものではありません。

 後ろから迫るシビックもさっさと先に行かせたいのにこうもカーブ続きでは追い越させる場所もありません。「決してチンタラ走っているわけではありませんからね」とちょっとペースを上げて走りながらアピールしつつも、他の乗員を酔わせないように比較的穏やかな曲がり方をしなければならないのでかなり気を使います。ちょっと長めの直線でシビックくんを先に行かせて後方の重圧から開放されても、やはりカーブはまだまだ続きます。助けてくれ

 20km近くうねうねと曲がり続けた道も片品村へ入ってくると落ち着いてきて一安心、そこからしばらく走った先にある道の駅 白沢にてトイレ休憩の際にドライバーを交代。いろは坂に匹敵、もしくはそれ以上にヤバい道を走り抜けたので流石に疲れました。あとは宿に着くまで後部座席でゆるりと過ごします。

 

19:30 湯沢ニューオータニ

 群馬・新潟の峠越えもかなり過酷な道なので、ここは並行する高速道路に沼田ICから乗り込みショートカットさせてもらいましょう。沼田IC→湯沢IC、通行料金900円也。先ほどナビアプリで調べたらこの区間は高速に乗れば40分、下道だと2時間かかるそうです。1時間以上の時間短縮効果が一人あたり180円の負担で得られるのだから高速道路様々です。複数人で車に乗り合わせて旅行すると一人あたりの高速代が安くて最高ですね。二輪で一人旅してる時には高速なんて贅沢すぎて乗れません。

 国境の長いトンネルを抜けると宿はすぐそこです。この時は流石に雪は降っていませんでしたが、下道の峠越え区間はこの1週間後ぐらいには既に積雪していたらしいですね。

 今回の宿は泣く子も黙るニューオータニです。ここも全国旅行支援でバカ安かったです。例によって写真はありません。朝飯が遅かったせいで昼飯を抜いていたので流石に腹が減りましたし、宿にチェックインしたら早速飯を食いに行きます。

 

長岡まで。

 

は?

 

 距離にしておおよそ85km。正気の沙汰ではありません。もちろん本当に飯を食いに行くためだけに長岡くんだりまで行くわけではありません。昨日の例に漏れず、お察しの通り今回も終電収録のためです。

 今晩の目的は上越線の長岡から南へ向かう最終列車の石打行きの収録です。石打終は長岡始発なので、今回も収録担当のオタクを遺棄すべく長岡へ向かいます。

 ついでに長岡には俺イチオシの飯屋があるのでついでに晩飯もそこで食ってしまおうという算段です。

 

21:00 ひな鳥金子 新保店

 飯を食うにはあまり時間に余裕がないので湯沢から高速をぶっ飛ばして長岡までやってきました。平日夜の高速道路は流れが良くて素敵ですね。85kmの距離を1時間とちょっとで走破できました。

 85kmの距離を超えてまで食いに来たのはこれです。鶏の半身唐揚げが食える店です。何年か前、三条にある親の実家へ帰省した際に立ち寄った記憶が残っており(行ったのは別の店舗)、この機会に再訪させてもらいました。

 画像からお分かりの通り、鶏は超デカいです。かなりインパクトもありますし、お値段も1000円とインパクトの割には比較的お安めで、同行したオタク各位にもなかなか好評で安心しました。全国旅行支援のクーポンが使えない店だったので折角のクーポン使用チャンスを見送っただけの価値があったと思ってもらえていたら良いんですけどね。

 

23:35 上越国際スキー場前駅

 飯を食って長岡駅で収録担当のオタクを遺棄したら、我々は国道17号線を石打へ向けて走ります。このあたりは下道もなかなか空いていて素敵ですが、やはりカーブもアップダウンも多くて高速ほど快適ではありません。途中に浦佐駅で接近放送収録担当のオタクを遺棄し、上越国際スキー場前駅ではついに俺も遺棄されてしまい、石打駅へ向けて走り去るセレナを見送りました。

 

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 今回なぜ俺がこんなところに遺棄されてたのかと言うと、もちろん撮影班としてです。今回収録している石打行きは各駅に停まるわけではなく、上越国際スキー場前駅は通過します。俺は上越国際スキー場前駅を通過する石打行きの映像を撮る任務を仰せつかったのでこんな時間にこんなところにいるわけです。

 

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 ちなみに上越国際スキー場前駅の終電は既に終わっているので、車がなければ歩くしか帰る術がありません。石打駅周辺の何もなさもそこそこですが、この駅はそれ以上に酷いです。車移動かつ多人数だからこそできる取材法ですね。車内放送一人、浦佐の接近放送一人、上越国際スキー場前の通過動画一人、石打の入線動画と計4つの視点で取材したので、一人ならば4日を要する取材内容を一晩で済ませられるのだから数の暴力ってすごい。

 

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 無事に通過の動画も撮影したのであとは石打で収録班を回収したセレナが帰ってくるのを待つのみです。待っている間に星でも撮ろうかと思いましたが、月が明るすぎます。思いの外セレナが早く来たので被写体を空からセレナへ切り替えます。

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 今回お世話になっているセレナは型式で言えばC27型の前期になるんですが、この世代はキリリと引き締まりつつオラオラしていない顔がなかなか素敵だと思います。後期になるとフロントグリルがやたらゴツくなってオラついた方向に寄ってしまったのが残念です。

 

2022/11/13 1:00 湯沢ニューオータニ

 宿に戻る頃には既に時刻は午前1時になっていました。オタクの旅行は往々にして日付を越してから宿に戻りがちですね。流石に2日連続深夜までオタク行動していたら疲れるので今晩は早めに寝…

ません。もちろん酒を飲みます。向かいのオタクもウォッカ(奥に見える青いやつ)をオレンジジュースで割って飲んでいました。白ビールは超美味かったです。確かこれイオンで275円ぐらいだったので高級ビールの部類に入るはずですが、やはり相応に金を積めば素人でも美味いと分かる酒に出会えるものですね。

 この日はいつ寝たんだっけ…何時だか覚えていないですが酒を飲み終えたらさっさと寝ました。ここの布団は昨日と違って寒くなかったです。やはり布団は温かいに限ります。おやすみなさい。

 

2日目、了───

 1日目はオタク達のブログ投稿レース3番手でしたが、今回は2番乗りでした。この調子だと3日は一番乗りかな(適当)。

(追記)

 またまた3番手でした。

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(追記ここまで)

 

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 他視点もどうぞご贔屓に。

いろは坂シャトルランの会 現在記録:3回

こんばんは。

 

 突然ですが、先日旅行に行きました。しかも今回はいつもの哀しい一人旅ではなく、なんと!5人もの大人数でワイワイ楽しいオタクドライブです!まあいつでもTLに張り付いている諸君はTLに時折流れるSwarmツイートからなんとなく察しがついていたかと思いますが。

 さて、今こんなエントリーを書いている私ですが、なんと丸一年前の旅行記を絶賛放置中です。いや、書く気はあるんですよ?本当です。つい先週もちょこっとだけ書き進めましたし。本当だし。でもさ、5人で行ったオタク旅行の参加者のうち2人がブログにこの旅行のエントリーを拵えている手前、この流れに乗らない選択肢があると思いますか?ありませんよね?ええ、きっとそうです。

 さて、放置している旅行記を差し置いて新たな旅行記を書き始めた言い訳もしたところですし、本編スタートです。

 

あ、他2人のエントリはこれです。他の人のも見ると人による見方の違いが分かって面白いかもね。

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2022/11/11 08:20 ショウワパーク戸塚

 おはようございます。今回俺はオタク5人を乗せる車を確保するという重責を担っています。早急に車を確保してオタクを回収しに向かわなければなりません。

が、

家にスマホを置いたまま出発していっぺん家に戻って5分遅れました。クソバカですね。

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 今回3日間を共にするのはこちら。e-シェアモビのセレナe-powerです。オタク5人と荷物を載せるにはレンタカーの大定番ことヴィッツデミオだとしんどい、でもミニバンだとレンタカー代高いよな、ということでセレナに丸3日乗ってもガソリン代込みで3.3万ポッキリのe-シェアモビに白羽の矢が立ちました。たぶんレンタカーでミニバン借りたらこれと同じぐらいの金額にガソリン代が上乗せされます。e-シェアモビ最高です。

 車の各所を点検し、車を走らせて東神奈川と鶴見でそれぞれオタクを回収、五反田で西側から片道GOに乗ってやってきたオタク達を回収して5人勢揃いです。ひとまずチェックイン手続きをしに一路奥日光の宿へ向かいましょう。

 俺は10:55からオンライン講義があるのでドライバーを交代し、優雅に2列目で寛がせていただきます。

 

12:20 東北道 佐野SA(下り)

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 腹が減っては戦はできぬ、ということでここで昼飯のお時間です。やたら高いSA飯のプライスタグに度肝を抜かれたり、券売機を2台しか稼働させていないせいで生じる長蛇の列にキチゲをチャージさせられつつ、どうにか飯にありつけました。三元豚カツカレー、1300円也。高くない?

 ちなみにこの時間はまだ講義中です。偉い学生なので飯を食いながら講義を受けます。教員チャン…カツカレーだよ…美味しそうでしょ…

 

14:30 日光グランドホテル ほのかな宿 樹林

 腹ごしらえも済ませ、飯を食っている間に講義も終了したのでここからは完全に旅行気分で引き続き宿へ向かいます。

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 宇都宮から日光宇都宮道路へ入り、日光宇都宮道路を抜けてしばし走るとやって来るのはいろは坂。この旅ではいろは坂を計5回通ります。バカかな?

 ナビに表示されたぐっちゃぐちゃの線形の道路を眺めて一同線形キショすぎwwwと笑いながらカーブのGで右へ左へ揺られながら坂を駆け上り、中禅寺湖を抜け、戦場ヶ原をも抜けた先に、栃木・群馬県境から3kmもないような奥日光の中でも最奥地にある湯元温泉の宿に到着です。

 早めに宿に着いたのは温泉旅館でゆったりと寛いで日々の疲れを癒やしたいから…なんて理由では全くありません。オタクの旅に宿で寛ぐ時間があるとでも?宿はただ寝るための場所だ。さっさと出るぞ。

 

16:10 足尾駅

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さっき登ってきたばかりのいろは坂をまた下り、いろは坂といい勝負になるぐらいぐっちゃぐちゃの線形をした山道を桐生へ向けて走ることおよそ1時間、やってきたのは足尾駅

 そもそも今回の旅の目的自体、音鉄オタクがわたらせ渓谷鐵道の中でも終電にのみ設定されているレア行先の足尾行きを収録することを目的に立ち上がったので、今日はわたらせ渓谷鐵道にフォーカスした1日になります。まあ1日っつっても既に夕方なんですけど。

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 かなり錆び錆びの手押し車やレトロ感漂うフォントのカーキャッチャーなど、国鉄足尾線時代からの置き土産っぽい雰囲気を漂わせるアイテムもありました。

 

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 ここからは足尾駅で16:13発の間藤行きをサクッと撮影し、16:40ごろに折り返して来る所を隣の通洞駅付近で狙う算段です。が、明るいレンズを調子に乗っていて開放で振り回していたら間藤行きはピントが微妙に来ていませんでした。動き物をMFの大口径レンズで撮るのは流石に無理があったか。

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通洞駅近くの踏切へ来ました。町から少し高いところにある場所なので町を俯瞰できて楽しいです。

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 かつて銅で栄えた町だからでしょうか。街灯の庇が銅色でかっこいい。

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 秋の日はつるべ落としとはよく言ったもので、電車が来る頃にはすっかり薄暗くなってしまいました。この1往復を逃していたらもう今日は夜闇の画しか撮れなくなっていたことでしょう。

 

17:25 神戸駅

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 こうべえきではありません。流石にオタクとて1時間足らずで兵庫県へテレポートできるような異常行動スキルは持ち合わせていないのです。

 ここまで走ってくる間に夜の帳は下りきって辺りは一面真っ暗、鉄道設備の照明と遠くに見える道路工事の照明だけが煌々と灯っているだけです。

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どれだけ暗いかと言うと、駅前で空にカメラを向けると手持ちで星が撮れるぐらいです。

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 神戸駅にはかつての東武鉄道で一世を風靡したDRCこと1720系が保存され、列車レストランとして営業しているそうですが、ここまで暗いともう何も分かりません。DRCには目もくれず駅舎をパシャパシャ、遠くの線路をパシャパシャ。

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 そうこうしていたら桐生の方から電車が来ました。学生が数人ほど降りたのを見て「こんなところを走っててもちゃんと使う人は使ってるんだなあ」と感じさせられます。

 ちなみにこの駅に来るまでに曲がる道を間違えて軽く道に迷ったのですが、オタク一行の乗る車の前をスクールバスと書いた黄色三角を付けたバスが走っていて、途中のよくわからない横道へ吸い込まれてゆくのを見ながら「こんなところに学校あるんかよ」と話していたので、もしかしたらこの駅のあたりは比較的人住みのある方なのかもしれません。

 

18:05 丸美屋自販機コーナー

 みんな大好き、オタクが大好き、俺も大好きなレトロ自販機がたくさん置いてある場所が道中にあるとのことなので寄ります。一応群馬県東部と日光とを結ぶ唯一の道路上にあるとは言えこんななんもない所で成り立つんですかね。

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 お馴染みのうどんそば自販機やラーメン自販機など、レトロ自販機の大定番は一通り揃っています。f:id:Ni4mc:20221121235216j:image

 警報発令中です。

 さて、今夜私が頂くのは…(Uber Eats)

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ラーメンです。特筆すべき事も特にないめちゃくちゃ普通のラーメンでした。まあレトロ自販機ってそんなもんだよね。

 ここの自販機には具材がちょっと豪華になる当たりの概念が存在するのですが、そばを買って見事当たり具材を引いたオタクは青唐辛子も大当たりして悶絶しておりました。警報舐めてると痛い目見るぞ。

 

19:05 さくらみくら便利店 桐生広沢町1丁目店

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 桐生発の足尾行きを録るオタクを降ろすために桐生へ行くのは既定路線だったのですが、俺たっての希望で群馬県内にのみ点在している謎コンビニ、さくらみくらに寄らせてもらいました。
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 このコンビニ、なんとすき家やはま寿司、ジョリーパスタ等々、様々な外食チェーンの親元であるゼンショーが展開しているのです。外食チェーンのノウハウがあるからなのかよく分かりませんが、注文してから弁当を作って提供してくれる「みくら食堂」なる物があります。ホットシェフの完全上位互換ですね。
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持ち帰ってきたリーフレットによるとお品書きはこんな感じ。10月のお品書きって事は月替りメニューとかあるんですかね。知らんけど。

 みくら食堂が異彩を放つ以外はごくごく普通のコンビニといった感じで特筆すべき面白い点はありませんでした。f:id:Ni4mc:20221118223238j:imagef:id:Ni4mc:20221118223305j:image

 レトロ自販機のラーメンだけでは腹が満たされないので、人気No.1だという唐揚げ弁当(醤油)をオーダー。f:id:Ni4mc:20221118223254j:image

 注文してから作ってくれるので揚げたてのサクサクの超うめえ唐揚げがご用意されました。バカ舌の俺ですらできたての暖かい食べ物の美味さは流石に分かりますし、「できたてほかほか」という点は全人類へ刺さるストロングポイントだと思うんですよね。

 親子丼を頼んだオタクもブログでやたら饒舌に食レポをしてくれています。太いメンマにしか言及されなかった佐野ラーメンとの扱いの差が分かりやすく見て取れますね。要はそれだけ美味いってことです。

 唐揚げ弁当を注文してからお品書きのリーフレットを眺めていたら「半熟卵とからめて食べる 濃厚カルボナーラ」なる超うまそうなメニューを発見してしまい、こっちを頼めばよかった〜〜〜と猛烈に後悔しました。お前なんで券売機上のデジタルサイネージではテキストだけでそんなに影薄いんだよ。もうちょっと自己主張してくれていいんだぞ。次来たら絶対これ頼みます。

 

21:00 足尾駅

 19:45頃、桐生駅で足尾行きを収録しに行くオタクを遺棄し、我々は足尾へ先回り。

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 反対側の終点である間藤からも足尾行きは出るので、間藤駅の先から足尾本山駅へ続いていた廃線跡を軽く眺めつつ間藤駅で間藤発の収録班も遺棄して、残った2人は足尾駅で待機です。

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 辺りは既に真っ暗。駅前の道路をポツポツと街頭が照らしているだけで、少し遠くに目を向けるとそこはもう一面の闇。カメラを持って軽くぶらぶらと歩き回ったらあとは暖房の効いた車内でぬくぬくとしながら収録班の待機です。

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 やり残していた月曜日までの課題を車内で片していたら21:30前に間藤発の足尾行きがやってきました。残念ながら放送は無かったらしいです。

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 ここで間藤からやってきた車両は奥の線路へ入り、エンジンの火を落として一晩の眠りにつきます。間藤発の車両が眠りにつくのを眺めたら、あとは1時間後に桐生発の足尾行きが来るのを待つだけです。温もりが恋しくなったら車内に入ればぬくぬくできるんだから車っていいですよね。

 22:40分ごろ、そろそろ桐生発が来る頃かな〜と思っていたら、警報機の音が鳴り始めると同時にヘッドライトの灯りがカーブの先から現れました。お前、もうちょっと早く警報機鳴らしてくれ。動画回そうと思ってたのにいきなり来るから構図ガバガバになったじゃないか。

 桐生発の方はしっかり放送も鳴ったようで、無事今回の旅の主目的は達成できました。ちなみに動画作者がいると動画を回したい気分になるのか、桐生側から来た足尾終はスチルを1枚も撮っていませんでした。今日のお写真はこれでおしまい。

 桐生発の車両も眠りにつく所を眺めてから一路宿への道をひた走ります。途中酒とつまみを買いにローソン足尾店(足尾駅の最寄りコンビニ 足尾駅から直線距離4km)に立ち寄りましたが、あんななんもない所で24時間営業して商売として成り立つんですかね。

2022/11/12 00:10 日光グランドホテル ほのかな宿 樹林

 3回目のいろは坂を走り屋っぽい尋常でない速度のスポーツカーにブチ抜かれながら登り、宿へ帰ってきた頃には時計の針は既にてっぺんを越えていました。

 せっかく温泉旅館に来たんだから温泉に入って疲れを癒やさなければ話は始まりません。宿到着後速攻温泉へGOです。めちゃくちゃ濁ってるしなんか硫黄臭もプンプン漂ういかにも体に良さそうな温泉に浸かり、外気温-1℃の中、裸眼だとなんも見えないのに露天風呂に入ったりしてリフレッシュしてからは

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🍺𝙋𝘼𝙍𝙏𝙔 𝙏𝙄𝙈𝙀🍺

バドワイザーは足尾のローソンにあった酒の中でちょっと風変わりな感じを醸し出していたので買ったんですけど、飲んでもちっとも味の違いが分かりませんでした。酒の経験値が足りなさすぎてどれ飲んでも「ビールの味だな〜(^。^)」としかならんのです。

 酒のつまみに買い込んだビール用ポテチ(何それ?)と無印良品のチーズスナックは超美味かったです。

 

2:30 就寝

日付が変わった頃に宿に着き、風呂に入って酒を飲んでたらあっという間にこんな時間です。流石にそろそろ寝ないとまずいので布団に入団しましたがサッッッッッッム!!!!!!なんだこれ!!!!!!!足元がキンッキンに冷えてる!!!!!!!なんだこの布団!!!!!!!!

 ちょっと古さを感じる所は否めない感じの宿だったので流石に外気温が氷点下になると冷気を塞ぎきれないのかもしれません。それにしても寒いなオイ。でももうこんな時間なので自らの身体の温もりを少しづつ布団に移しながら眠りにつきましたとさ。

 

1日目、了───

 

 限界行動に耐性のあるオタクが集まって車で旅をすると日光の宿からちょっと足を伸ばして桐生まで行ったりします。帰るまでだいたいこんなノリの行動ばっかりです。

 2日目以降もちゃんと書けるといいですね。めちゃくちゃ遅筆なので気長に待っててください。

(追記)

書きました。

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(追記ここまで)

 ↓↓↓他の参加者2人のやつも見てね!!!!!↓↓↓

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This is a PEN.

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『これはPENです。』

 

 ついにやってしまいました。フィルム写真は数年前から気になってはいたけど「ランニングコストが馬鹿にならねえな」と思って心の片隅へ遠ざけていたのに、ここ数年でフィルム価格は爆上がりし、フィルム写真文化がゆるやかにゆるやかに消滅へ向かって坂を下っている様子を眺めながら「このまま一生フィルムで写真を撮らずに死んでもいいのか?」という焦燥感を無意識下で熟成させられていました。そんな最中、突然やってきた周辺のオタク達のフィルムカメラ購入ラッシュ。俺もこのビッグウェーブに乗るしか無えと思い、ついにフィルムカメラワールドの戸を叩いてしまいました。

 

 そんなこんなで購入したのがこちら、OLYMPUSのPEN-FTです。標準レンズ付きかつ整備済のものをヤフオクにて3万弱で落としました。

 こんな見てくれですが、PEN-FTはレンジファインダーでもミラーレスカメラでもなくれっきとした一眼レフです。その割には一眼レフ特有のファインダーが付いた出っ張りが無いじゃないかと思うかと思われますが、一般的な一眼レフとはファインダーへの光の導き方が違います。一般的な一眼レフは入ってきた光をミラーで上に反射し、ペンタプリズムで方向を変えてファインダーへ導きますが、PENは光を横に反射してプリズムへ導きます。

 というのも、PENは元々ハーフカメラの一族。ハーフカメラは一般的な35mmフィルムカメラが1コマ撮る面積を2コマ分にしちゃおうというカメラなので、36枚撮りのフィルムをハーフカメラに詰めると2倍の72枚写真が撮れるわけです。ケチくさいオタクにぴったりですね。ハーフカメラは1枚を2分割するので、撮れる写真はデフォルトで縦写真になります。縦写真を取るのであれば縦長のミラーはまあ動きが大きくなる縦方向より横方向に動かしたくなりますよね。ということで一眼レフっぽくない見た目の一眼レフが登場したわけです。

 

 御託を並べるのはここまでにして、フィルムで撮った写真を見ていただきましょう。

2022/05 長野(Kodak COLORPLUS200)

ハーフなので解像度はだいぶしょぼいですが、フィルムなんか写りがガバくてなんぼなのでまあハーフでもフィルムらしさが強調されて良いんじゃないですかね(適当)

レトロ映画館とフィルム、親和性が高すぎる。

 使い始めてから気づいた点として、PENは高速シャッターが切れないので日中はガッツリ絞り込まないといけない点が少し難点かと。最高1/500の機体だとISO200や400は割りと厳しいのでこれからフィルム写真を始める各位は1/1000が切れる機体を買ったほうがいいと思います。

2022/05 長野(Kodak ULTRAMAX400)

 200でさえ高感度のフィルムを詰めるとしんどいな~と思っていたのにCOLORPLUSを使い切ったら詰めようと思って持ってきていたもう一本はISO400。絞りはほとんど最小絞りにしっぱなしでしたとさ。

 

2022/05 横浜(ULTRAMAX400)

ULTRAMAXが微妙に余ったのでオタクと横浜でお散歩カメラした回です。ちなみに今も48枚だけ撮ったフィルムを余らせてます。バカですね。

GW中に人間向けの観光地に行ったらめちゃくちゃ人類が溢れてて地獄でした。

 ULTRAMAX400、前評判では「青色がバケモンみたいな色になる」と聞いていたのでちょっと身構えていましたがそこまででもなくて一安心。ISO400でもまともに使えるカメラなら常用にしてもいいかも知れない。なんてったって安いですし。

 

2022/06 長野(Lomography metropolis)

 今度はオタクドライブで長野に行った回の写真。こいつ長野行きすぎか?ちなみに9月に何とは言わない活動の一環でまた長野に行きます。

 3本目にして変わり種のフィルムへ手を出してみました。ISO感度が100~400というなんともアバウトなフィルムで、なおかつ色の癖もわりかし強め。

 『metropolis(=大都会)』 の銘の通り、コンクリートが似合いそうなどこかブリーチバイパスっぽい色味が特徴的。ネガなのにオレンジベースでなくて海苔みたいな色なのも特徴的ではあるけど、まあ撮ってデータ化する分にはあんまり関係ないです。

 

2022/07 天浜線(Lomography metropolis)

 またフィルムを余らせたので横浜から二輪を転がして天浜線へ。

 霧がヤバすぎる箱根で1秒露光を試みるも、そもそもピントが来ておらず撃沈。

IMGP1944_DxO 同時にデジタル機で撮った一枚。かっこいいですね。閑話休題

 

編隊飛行してる飛行機がいきなり現れたので撮ったら戦時中の写真みたいになった

 ISO400まで受け入れられるからかmetropolosは比較的粒子が粗め。色もちょっと癖が強いので飛び道具感が拭えないかな。今度は東京とかに持っていってメトロポリスをmetropolisで撮りまわってみたい。


 とまあこんな感じで購入から数ヶ月が経ってフィルムも何本か消費しましたが、やっぱり楽しい。1枚撮るごとに巻き上げレバーを動かしてフィルムを巻き上げる儀式は楽しいし、現像から上がってくるまで写りを確認できないので1枚撮ったら次を撮ることに集中させられる点も、確認できないからと言って無駄撃ちできないことから生まれる1枚にかける緊張感も、ああこれがフィルム写真なんだなと感じさせられて楽しい。もしあの時フィルム機購入ラッシュのビッグウェーブに乗っていなければ、これらの経験を一生しなかったんでしょうね。

 

 そういえば今日もTLでフィルムカメラ世界の戸を叩いてしまった人が新たに出現してましたね。ほらやっぱり今フィルム写真の流れが来てるんですよ。そこの貴方もちょっとフィルムカメラ使ってみません?^^ フィルムカメラなんて中古でいくらでも安く転がってるから1万円でもあれば始められますよ^^ 写ルンですとかでも良いですから。ね?